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看護あるある手技Q&A 正常心電図を「解剖」しよう!

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心電図はどこに注目して読めばいいのでしょう?

特にP波とQRS波の関係、QRS幅、RR間隔に注目することがポイントよ。

リコ:私もそうですが、心電図のぐにゃぐにゃした波形を眺めているうちに、頭がクラクラしてくるナースも少なくないのでは?

ヨシミ:ぐにゃぐにゃした波形も、正常であればきちんと規則性があるのよ。
まずは正常心電図の基本を押さえ、心電図異常を発見するための土台にしていきましょう。

心電図波形を「解剖」して構造をチェック!

一般のナースにとって最も重要なのは、必ずしも心電図波形を詳しく分析できることではないわ。
むしろ、ベッドサイドモニターやセントラルモニターをチェックするなかで異常を発見し、「どのくらい緊急度が高いか/高くないか」を素早く的確に判断できるようになることが大切よ。
そのためには、まずは正常心電図をしっかりと理解して、それから外れる状態=異常を察知する力を養うことが必要なのね。

というわけで、まずは心電図の構成成分からおさらいするわよ()。

図 心電図の基本波形

心電図波形は、心臓の心房から心室に向かって電気刺激が伝わる様子を反映したものだったわね。
波形は刺激伝導系の興奮に対応していて、アルファベット順に「P波→QRS波→T波→U波」と続き、この4つの波が1セットで1心拍(1回の心臓の収縮と拡張)に対応するわけ。
基線から上に向かう波を陽性波、下に向かう波を陰性波と呼ぶの。
貼付した誘導から見て、電気刺激が近づいていれば陽性波、遠ざかっていれば陰性波として示されるのよ。

○基本波形

P波:心房の興奮が右心房から左心房に伝わる様子を示す(前1/3は右心房、中1/3は両心房、後1/3は左心房の興奮)。

QRS波:心房から刺激が伝わって、心室が興奮(脱分極)した様子を示す。波形の高さが5mm以上の場合は大文字、5mm以下の場合は小文字で表記する(例:Q波とS波が5mm以下でR波が5mm以上→qRs波)。

T波:興奮が行き渡り、心室が弛緩して興奮から覚める過程(再分極)を示す。

U波:1心拍における興奮が終了し、再分極が終わったことを示す。

○波形の間隔

PQ時間(間隔):P波の始まりからQ波の始まりまでの間隔。洞結節から房室結節へ興奮が伝わる過程を示す。

QT時間(間隔):QRS波の始まりからT波の終わりまでの間隔。心室の興奮が始まってから、回復が終了するまでの時間を示す。

ST部分(時間):QRS波の終わりからT波の始まりまでの間隔。心室の興奮が終わってから、回復が始まるまでの時間を示す。

心電図で注目すべきポイントは?

1mm四方のマス目で区切られている記録紙では、ヨコ軸が時間(1mm=0.04秒)、タテ軸が電位(1mm=0.1mV)を示しているわ。
ヨコ幅が広いほど刺激伝導の時間が長く、タテに揺れが大きいほど電位が大きく変動したということね。

心電図が正常かどうかを見極めるとき、特にポイントとなるのは次の4点よ。

①モニター心電図では、通常はII誘導を確認するが、波形が見にくいときは電極の位置を変えてI誘導やIII誘導を確認する。

P波がきちんと確認できること→洞結節からの刺激と心室の興奮が対応しているかどうか。

PQ時間が5マス以内におさまり、QRS波が狭くて(3マス以内程度)形が正常なこと(Q波とS波は下向き、R波は大きく上向きの波)→心室の興奮伝導が正常かどうか。

RR間隔が整っていること→心拍のリズムが正常かどうか。

心拍数の基準値は、成人であれば1分当たり60~100回ね。
1分当たり100回を超える場合は頻脈、60回を下回る場合は徐脈となるわ。
頻脈と徐脈の区別は不整脈の種類を判断する際に重要なポイントだから、必ず確認するようにしてね。

心拍数は、RR間隔(あるいはPP間隔)を見れば簡単に求められるわ。
例えば、RR間隔が20mmなら、0.04秒×20mm=0.8秒となるわね。
これが60秒間に起こる回数が心拍数だから、60÷0.8=75となり、この場合の心拍数は75回となるのよ。
ただ、実際にはこのような計算をしなくても、大まかに判断できれば十分じゃないかしら。
RR間隔の中に太枠のマスが1つあれば心拍数は300回/分、2つなら150回/分、3つなら100回/分、4つなら75回/分、5つなら60回/分となるから、目安になるわよね。


波形の各部分が表すものを理解していくことが、正しい読解に一歩一歩近づくことになるわけですね。

「異常の発見はモニタのアラームに任せっきり」という姿勢でいてはダメなのよ。

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監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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