リクルートの看護師転職パートナー ナースフル

閉じる

明日役立つ手技から働き方、医療ニュースまで、看護に活かせる情報をお届け ナースフルマガジン

新しい食品表示制度「機能性表示食品」とは?

最新ナースコラム > 医療の最新ニュース

当コンテンツは株式会社 リクルートメディカルキャリアが運営する「ナースフル」というサイト内のコンテンツです。
もし、当コンテンツに関してご不明な点がある場合は、こちらの運営者情報ページからお問い合わせください。


特定保健用食品、栄養機能食品に続く第三の食品表示制度

img_nurseful
2015年4月から新たに機能性表示制度がスタートしました。これは、特定保健用食品(トクホ)と栄養機能食品に続く第三の食品表示制度で、消費者庁のガイドラインにある条件をクリアすれば、企業や生産者などの責任で、その機能や機能性関与成分に関する身体の部位が表示できることになりました。

従来の栄養機能食品は、ビタミンやミネラルなどの1日あたりの摂取目安量に対し、商品に含まれる栄養成分量が国の定める上・下値の規格基準に適合している場合、栄養成分の機能を表示することができるものです。現在、20成分が対象で、国への許可申請も不要です。
また、特定保健用食品は、栄養成分の含有と特定の保健用途、疾病リスクの低減表示ができるもので、国が各企業から申請された商品について個別に審査、許可(承認)します。一部例外として「規格基準型」「条件付きトクホ」があります。

しかし、栄養機能食品は特定の成分に限られること、特定保健用食品は対象となる商品そのもの臨床試験が必要であることから費用の負担が大きく、国の個別審査によって認可までに時間がかかることから中小企業などには困難だといった声がありました。一方、今回の新制度である機能性表示食品は、国が審査、許可するものではなく、事業者の責任において安全性、機能性の評価を行い、届出を行うものです。安全性の化学的根拠として、(1)喫食実績による食経験の評価、(2)既存情報(文献など)の調査による情報収集、(3)商品または機能性関与成分の臨床試験、のいずれかによって説明ができるものとしています。このほか、機能性関与成分の相互作用についても科学的な根拠を示す必要があります。

〈機能性表示食品のポイント〉
(1)機能性関与成分に関して、「目」、「鼻」などの部位、「疲労」「ストレス」などの機能が表示できる
(2)加工食品だけでなく、生鮮・農水産物も対象となる
(3)商品での臨床試験、もしくは機能性関与成分に関する既存情報などをもとに企業の責任において届出を行うことで表示が可能(国は個別に審査をしない) など

機能性表示食品の登場で売り場はどう変わる?

では、実際に購入する商品の表示はどのようになるのでしょうか。ドラッグストアなどにはサプリメント、健康食品が数多く並んでいますが、これまではパッケージに大きく成分名が表示されていても、その成分にどのような機能があり、何を期待して購入すればいいのかは書かれていませんでした。それが今回の制度導入により、たとえば「ヒアルロン酸」の入った商品に「ヒアルロン酸は、関節の健康維持に役立つ栄養素です」などの表示ができるようになります。購入する消費者の立場からみると、大きな選択基準のひとつとなるでしょう。

また、この制度では、生鮮・農水産物の申請も増えることが見込まれています。たとえば今後、フルーツの売り場の温州みかんには「β-クリプトキサンチンは、骨の健康維持に役立ちます」、ほうれん草には「ルテインは目の健康に役立ちます」などの表示がみられる可能性もあります。栽培方法などによって栄養成分が強化されている食材の生産者や販売会社が届出を出すとみられ、他の商品との差別化が可能になるとして、生産者やメーカーも大きな期待を寄せています。
ただし、医薬品とは異なり、「治療」「予防」「緩和」などの言葉は使用できませんし、機能性表示食品はあくまでも「食品」であることを十分理解したうえで活用しなければなりません。
あくまでも重要なのは、バランスのよい食生活であり、今回の新制度は、足りないものを上手に補うための選択基準が1つ増えたと考えるのが適切です

制度を理解して情報を収集しながら上手に活用しよう

今回の新制度により、商品ごとの臨床試験だけでなく、成分の有効性を示した既存情報(文献など)を科学的根拠として「機能性表示食品」の表示が認められることになります。
消費者庁では、安全性や機能性の評価手順、届出のルールを細かく設定しており、根拠として提出した文献は消費者庁のホームページで閲覧できるようにしています。しかし、もともとサプリメントや健康食品は玉石混交といわれてきました。その根拠とされる論文の成分と同等の原料が使用されているかどうかは企業による自己判断であることから、消費者としても慎重な見極めが必要です。

本来、サプリメントや健康食品は、健康な人あるいは境界域にある人が生活のなかに取り入れることで病気になるのを未然に防ぎ、健康を維持するためのものですが、生活習慣病などの場合、治療と並行して取り入れている人が多いのも実情です。食事などの生活習慣に関しては、看護師が患者指導を担うことも多いため、今回の新制度や表示の内容を十分理解しておきたいものです。

TOPへ