リクルートの看護師転職パートナー ナースフル

閉じる

明日役立つ手技から働き方、医療ニュースまで、看護に活かせる情報をお届け ナースフルマガジン

床上排泄の援助(羞恥心への配慮)

看護あるある 手技Q&A > 生活介助・ケア 編

羞恥心から床上排泄がうまくできない患者さんに対して、どのような配慮をすればいいですか?

「周囲の目」「音」「臭い」に注目して方法を工夫しましょう。
ただ、「さり気なく」対応しないと、かえって羞恥心をかき立てることになりかねないわよ!

リコ:運動機能の制限から、やむを得ずベッド上で排泄することになった患者さんなんですが、「こんなところでは恥ずかしくて、なかなかうまくできない」と言われています。
気持ちはよくわかりますが、どうしてあげたらいいでしょう・・・。


ヨシミ:自分のこととして考えたら、うまくできなくても無理はないわよ。
排泄には精神的・心理的な要素もかかわってくるしね。
せめて羞恥心に配慮して、少しでも安楽な環境を作るにはどうしたらいいかしら。

日本人には排泄を恥じらう国民性がある?

icon-side-yoshimi

海外旅行をすると分かると思うけれど、外国のトイレ文化はさまざまで、排泄に対する羞恥心にもけっこう「温度差」があるのよ。

例えばアメリカでは、公衆トイレで個室のドアの立て付けが悪く隙間が空いていたって平気で用を足しているし、女性でも排泄音を消すための「二度流し」なんて考えもしないそうよ。
ちょっと今の日本では考えられないんじゃないかしら。
日本は排泄に対して特に羞恥心を覚える社会になっているのかもしれないわ。
それが良いか悪いかはともかくとして、私たち看護師は、患者さんがそういうメンタリティーを持っている可能性が高いという前提で、排泄ケアに臨む必要があるわけ。

とりわけ、ベッド上で排泄するなんてことは、健康であれば考えられないことよね。
だから、できるだけトイレへ移動して排泄できるようケアすることが看護師の務めだし、運動機能障害などがあってやむを得ない場合でも、やむにやまれぬ患者さんの気持ちを受け止め、配慮していかなければならないわ。

「羞恥心に配慮する」と言葉にすれば簡単だけれど、それを効果的な行動につなげていくためには、どうすればいいかしら。
ポイントは「周囲の目」「音」「臭い」の3点よ!

どんな工夫をするにせよ、「さり気なく」を心がけて!

多床室で床上排泄をしてもらう場合は、当然ながら周囲の患者さんの目から遠ざける配慮が必要ね。
カーテンを閉めて視線を遮断するとともに、看護師自身も「周囲の目」の一つだと考えて、可能な限りカーテンの外で見守るようにしましょう。
もちろん、介助しなければ排泄できないようなら別だけれど、患者さんが自分でできることまで手を出さないことが基本よ。

また、カーテンを引いたらそれでOKではなく、バスタオルを使って肌の露出を最小限にすることも大切ね。
特に冬場は体温を失わせないことにもつながるし、寒冷刺激によって直前まで感じていた尿意や便意がなくなってしまうこともあるから、それを防ぐ意味もあるわけ。
この観点で言えば、尿器や便器を温めておくことも有効よ。

カーテンやバスタオルを使っても周囲の目が気になるようであれば、処置室などに移動してもらって、一人になれる環境を整えることも一つの手だと思うわ。

これらの配慮は、排泄音を周囲に聞かれないようにすることにもなるけれど、もっと工夫するとすれば、便器内にトイレットペーパーを敷いておくことで、便が落ちたときの音を消すことができるわ。
便器が汚れにくくなって、後片付けが楽にもなるわね。

それから、臭い対策だけれど、最も大事なことは部屋の換気を速やかに行うこと
気候によってはあらかじめ窓を開けておいてもいいし、そうでなくても排泄後にあわててバタバタと窓を開けるのではなく、さり気ない感じでやらないと、かえって患者さんに羞恥心を与えてしまいかねないわよ。
こういうこと一つをとっても、気遣いなのよね。

また、場合によっては消臭剤を使うのも手だし、排泄した後の尿便器は速やかに片付けること、その尿便器を持ち運ぶときはカバーをかけることも、臭気や羞恥心に対するケアになるわよ。


用を足すというのは、きわめてプライバシーにかかわる営みですもんね。
安楽を追求するうえで、患者さんの羞恥心にどう配慮すればいいのか、あらためて考えさせられました。

そうよね。
「あなたの羞恥心に配慮してますよ~」という感じで大げさに対応すれば、それはそれでどうかということもあるし、相手の心の機微をとらえてケアできるようになればいいわね。

TOPへ