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看護あるある手技Q&A 尿検査の検査項目(1)(一般性状検査編)

仕事に役立つ看護手技 > アセスメント・記録 編

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尿検査の一般性状検査とは、何を調べるものですか?

尿の色調や臭いといった性状、排尿の回数や量、尿の比重や浸透圧などをチェックすることで、体の異常や疾患の有無を判断する材料になるのよ。

リコ:尿検査は病院で最も頻繁に行われる検査の1つだと思いますが、あらためておさらいしてみたいと思います。

ヨシミ:尿検査は非侵襲的でありながら、腎・尿路系をはじめとする数多くの疾患の診断につながる、とても有用な検査よ。
まずは、尿検査のうち、一般性状検査と呼ばれるものをみていきましょう。

3つのポイントで尿の外観をチェック!

尿を採取したら、まずは外観を観察して、異常があったらすぐに医師へ報告するようにしましょう。
外観といっても何となく眺めるのではなく、次のようなポイントを押さえるとわかりやすいわ。

Point1:混濁していないか?

本来、尿は透明なものだから、濁っていたり浮遊物があったりするのは異常のサイン。
特に、白く濁っているときは、尿路炎症が起こっているおそれがあるわ。

Point2:異常な臭気はないか?

尿の色の濃さに比例して臭いも強くなる傾向があるけれど、正常な尿と性質の違う臭いがするときは要注意。
例えば、血糖値のコントロールができていない糖尿病患者さんの尿は、甘酸っぱいような臭いになることがあるの。

Point3:色調に異変はないか?

正常な尿は薄い黄色~黄褐色で、尿量が少なければ濃い色になり、多ければ薄くなるわ。
これ以外の色味があるということは、何らかの成分が混入していることを意味するの。
例えば、赤っぽければ出血が疑われるし、白濁していれば細菌の混入による尿路炎症の可能性があるわ。
また、メラニン尿やヘモジデリン尿であれば、尿が黒褐色となることもあるの。

排尿の回数や量から分かること

正常な尿量は、1日に約1,000~2,000mL、排尿回数は5~6回程度よ。
1日尿量が3,000mL以上と多ければ「多尿」とされ、水分の摂りすぎのほかにも、下垂体後葉の障害による抗利尿ホルモンの分泌減少、糖尿病などによる水分の再吸収抑制といった原因が考えられるわ。

逆に、尿が少なすぎるときは、水分の摂取不足だったり、発汗や下痢、出血などにより水分が排出されたりしている可能性があるわね。
そのほか、腎機能障害で尿を作ることができなかったり、膀胱・尿路障害により生成された尿を排出できなかったりする状態も考えられるわ。
ちなみに、尿量が1日に400~500mL以下なら「乏尿」、100mL以下なら「無尿」と呼ぶのよ。

さらに、尿量だけでなく、排尿回数も大切な指標よ。
排尿に関わる器官に障害を受けると、排尿回数も変化するからね。
腎臓や膀胱、尿管、尿道、膀胱周囲の神経系などはもちろん、子宮がんや直腸がんといった隣接器官の障害も影響を及ぼすし、心因性のケースもあるのよ。

一般的に、1日に8回以上の排尿がある場合は「頻尿」と定義されるわね。
ただし、それ以下の回数であっても「患者さん自身が困っていれば頻尿」というようにとらえることも大切かもしれないわね。
数字だけに目を向けるのではなく、患者さんがどう感じているかに耳を傾けることも大切よ。

尿の「濃度」が分かる尿比重と尿浸透圧

尿量とともにチェックしておきたいのが、尿比重(基準値:1.015~1.025)と尿浸透圧(基準値:50~1,300mOsm/L)ね。
いずれも、尿の濃縮と希釈の程度について評価するための指標となるの。
水分摂取量が少なければ尿は濃縮され、比重も浸透圧も上昇するわ。
尿比重が著しく高いときは、タンパクや糖の混入、脱水症などが疑われるわね。

一方、水分摂取量が多ければ尿は希釈され、比重も浸透圧も低下するわ。
利尿薬の投与時はいずれも低値を示すし、ほかにも尿崩症や腎不全などが原因で数値が低くなることがあるの。

ただ、日内変動する数値でもあるから、1回の測定だけで診断に結びつけることは難しいのよ。
24時間蓄尿や継続的測定を実施し、尿量などと合わせて判断することで、はじめて重要な判断材料となるわ。
なお、何度測定しても比重が1.010前後で固定されているとき(等張尿)は、腎機能低下の末期的症状と考えられるから気をつけて!


飲食物や気温、精神状態なども検査結果に影響しやすいという側面はあるけれど、尿検査は体の状態を見るのに欠かせない基礎的検査であることを理解してね。

定性検査や定量検査についてもおさらいしておきます!

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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