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多職種連携のチーム医療や職種間の相互理解 編

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専門職の集まりである医療機関。患者さん中心の医療の実現を目指して多職種が連携をはかるのがチーム医療です。チーム医療や他職種との相互理解の現状についてアンケート調査を行いました。
※2015年3月、ナースフルメルマガ会員に調査。回答数494

今回のアンケート調査では、組織横断的なチーム医療を実施している施設が多く、3割近くの看護師がチーム活動に参加しており、他職種との連携も進んでいる現状がわかりました。
しかし、一方で役割分担という点においては課題もうかがえました。医療においては、多職種がそれぞれの専門性を発揮することが重要であり、連携を密にするためには、コミュニケーションの充実が欠かせません。患者中心の医療を充実させるためにも、職種間の相互理解を進め、施設の状況に応じたチーム医療を考え、実践していくことが必要ではないでしょうか。

チーム医療について

看護師の約3割が何らかのチーム活動に参加。最も多く活動しているのは「感染対策チーム」


Q.勤務先では、多職種による組織横断的なチームによる活動を行っていますか?
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Q.勤務先では、多職種による組織横断的なチームによる活動を行っていますか?

活動しているチームで最も多いのは「感染対策チーム」で51.9%と半数以上でした。これはチームを組織し、感染防止にかかる日常業務を行うなどの要件を満たすことで、「感染防止対策加算」が算定できることによる影響が大きいと考えられます。同様に、「褥瘡対策チーム」も、「褥瘡ハイリスク患者ケア加算」の算定要件のひとつとしてチームでの取り組みが求められており、チームを組織する施設が増えています。

また、褥瘡対策については、2014年度の診療報酬改定により、在宅褥瘡対策チームの設置などの要件を満たすことで、「在宅患者訪問褥瘡管理指導料」の算定が可能となりました。今後は病院だけでなく、在宅褥瘡ケアにおいても、チームによる取り組みが進むとみられます。

病棟勤務の看護師の回答に限定すると、活動しているチームがゼロと回答した人は1人もおらず(無回答1人)、少ない施設でも1つ、選択肢としてあげた9のチームがすべて活動していると回答した看護師も2人いました。


Q.チームメンバーの一員として参加しているものはありますか?
n=494

Q.チームメンバーの一員として参加しているものはありますか?<br />

今回のアンケートでは、半数以上の66.6%が「特に参加しているチームはない」との回答でしたが、10.9%はコアメンバーとしてチームに参加、18.6%がリンクナースであり、約3割が何らかのチーム活動に参加していることがわかりました。


Q.配属先では、看護師以外でどのような職種と連携をはかっていますか?
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Q.配属先では、看護師以外でどのような職種と連携をはかっていますか?

看護師の業務のひとつが診療の補助であり、医師との協働が最も多い84.6%となりました。次いで薬剤師、理学療法士となっています。
チーム医療はその施設に所属するさまざまな職種との連携が必要であり、今回のアンケートでも配属先で各職種との協働が進んでいるものとみられます。

医師を除いては、職場によって協働する他職種にも特徴があり、たとえば、透析施設で働く看護師(9人)中8人(88.9%)が協働する他職種として臨床工学技士をあげており、訪問看護師は17人中16人(94.1%)がケアマネジャーをあげていました。


Q.チーム医療においてリーダー役(調整役)を担っているのは主にどの職種ですか?
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Q.チーム医療においてリーダー役(調整役)を担っているのは主にどの職種ですか?

チーム医療にはさまざまな職種がかかわるため、職種間でのミーティングや情報共有が必要なケースにおいて、72.7%が調整役を担っているのは「看護師」だと回答しました。
次いで「医師」(44.3%)となっています。また、3番目に多かった「MSW」(10.5%)と回答した人の職場の内訳は、病棟が73.0%(38人)と多くを占めていました。
これは、退院調整での連携を指しているとみられます。

職種間の相互理解について

約3割が他職種に看護師の専門性を「理解されていないと感じる」ことがあると回答。チーム医療の醸成には、各職種の専門性の理解や役割分担が課題


Q.他職種と連携するチーム医療において、やりにくさを感じることはありますか?
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Q.他職種と連携するチーム医療において、やりにくさを感じることはありますか?

現場ではすでにチーム医療が定着しており、「特にやりにくさを感じたことはない」とする回答が31.2%と、最も多く寄せられました。
チーム医療では、各職種が自身の専門を発揮すること、そのなかで共通するケアや指導をどのように分担していくかが重要であり、他職種の視点、捉え方を理解する姿勢が求められます。

そのなかで、「職種による視点の違いや問題点の捉え方の違いが理解できない」(23.9%)、「職種間の役割分担がわからない」(20.4%)、「他職種の意見を聞き入れてもらえないことがある」(18.8%)といった回答もあげられており、チーム医療の醸成においては、他職種の専門性の理解や役割分担に対しての課題もありそうです。

とくに看護師は看護の専門性を持つともに、職種間をつなぐ役割を果たしていますが、現場においては、「指示しないと動いてくれない」(16.4%)という状況も残されていることがわかりました。


Q.看護師の業務(専門性や役割)は他職種に理解されていると思いますか?
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Q.看護師の業務(専門性や役割)は他職種に理解されていると思いますか?<br />

看護師の専門性や役割については、67.8%が「他職種からも理解されている」と感じていることがわかりました。一方で、「理解されていないと感じることがある」とした人からは、「何でも看護師に押し付けられる」「看護業務以外の仕事も頼まれる」「すべての問題が看護師主体で動かなければ解決しない」といった、他職種の自律を求める声も聞かれました。

また、医師に対しては、「看護師の提案や意見に耳を傾ける柔軟さに欠け、対応困難な状況に対しても協働する姿勢が低い」「患者の状態を総合的に把握せずに指示をされることがある」などの厳しい意見もありました。

介護施設に所属する看護師からは、「看護師は介護職員よりも高待遇だからと、看護師の業務への協力を拒まれる」「介護の仕事と混同され、看護師にしかできない業務ができない」などの回答も寄せられました。看護の専門性を発揮し、よりよい治療・ケアを提供していくためには、施設形態の違いに応じた取り組みが求められているのかもしれません。

職種間の相互理解のためには他職種とのコミュニケーションが効果的

Q.職種間の相互理解に役立っていることはありますか?
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Q.職種間の相互理解に役立っていることはありますか?<br />

職種によってアプローチ方法は異なりますが、「チーム医療のメンバーとして他職種の話を聞くこと」が相互理解に役立つと回答する看護師が73.5%と非常に
多いことがわかりました。実際に顔を見て話をする機会を得ることは、異なる視点の気づきの機会にもなり、顔の見える関係づくりによって相互理解が進むと考えられます。

「カルテの共有」については、患者さんの最も近くにいる看護師にとって、他職種がどのように評価してどんな治療やリハビリテーションを行ったのか、どのような指導を受けたのかを知ることができ、看護として何をすべきかを検討できるという利点があるとみられます。


Q.他職種との連携を深めるための相互理解に効果的だと思う対策はありますか?
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Q.他職種との連携を深めるための相互理解に効果的だと思う対策はありますか?<br />

患者さんの状況や実施する治療、ケア、リハビリテーションなどの目標などを共有し、意見交換ができるカンファレンスが、顔の見える連携、多職種間の相互理解につながると考えている人が多いことがわかりました。
次いで多かったのは、「基礎教育で他職種の専門性について学ぶ」でした。看護教育の大学化が進むなかで、同じ学部で他職種を専攻する学生同士の交流も進むものとみられ、今後は、基礎教育の段階からチーム医療への理解が深まることが期待されます。

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