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取り違えに注意!名前が似ている薬剤

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チーム医療の推進により、薬物療法においては薬剤師が積極的にかかわり、病棟薬剤師が配置される病院も増えています。しかし、与薬においては看護師が最終実施者となることがほとんどです。薬剤の取り違えによる医療事故を未然に防ぐための情報共有と周知徹底が求められます。

取り違えは事例と要因から学ぶ

PMDA(医薬品医療機器総合機構)では、製薬企業が提供している医薬品の取り違えなどの安全情報を掲載しています。
直近では、2016年に3件、2017年には4件のお知らせがあり、そのほとんどは販売名類似に伴う取り違えの注意喚起です。

●事例1(2017年12月掲載)

【製品名】

テオドール®(一般名:テオフィリン):気管支拡張薬
テグレトール®(一般名:カルバマゼピン):向精神薬

気管支拡張薬のテオフィリン製剤は、様々な剤形があり、小児から高齢者まで気管支炎などの治療に使われています。
テオロング、スロービッドなどの製品があり、ジェネリック製品も数多く出ています。
一方のテグレトールも古くから薬で、抗てんかん作用や躁病、気分の高揚や落ち込みの波を抑える作用があります。
テオドールとテグレトールは名前が似ていることから、2009年に一度取り違えの注意喚起がなされましたが、改めて2017年12月にも両製品の販売を行う製薬企業から取り違え事例と注意喚起が報告されました。
報告では、薬剤師が調剤する際に取り違えに気づかなかったことや、薬品棚から取り出す際の注意喚起対策が不十分であったことが原因としてあげられています。特に高齢者への対応として、調剤薬局での一包化が行われると発見が難しくなります。処方時や調剤時の確認を徹底することが重要ですが、持参薬の確認を行うことも多い病棟看護師においても、間違えやすい薬剤があることを念頭に確認を徹底することが求められます。

●事例2(2017年5月掲載)

【製品名】

ノルバデックス®(一般名:タモキシフェンクエン酸塩):抗乳がん剤
ノルバスク®(一般名:アムロジピンベシル酸塩):高血圧症・狭心症治療薬

ノルバスクは、高血圧や狭心症の治療薬としてよく知られている持続性Ca拮抗薬で、ノルバデックスはホルモン受容体陽性の乳がん患者さんのホルモン療法に使われる薬剤です。両者の製品名が似ていることから、販売を行っている製薬企業では複数回にわたって注意喚起を行ってきました。
近年では、特に取り違えが起こりやすい薬剤に対し、処方オーダーシステム上で再確認を行う画面が表示されるなど、選択ミスが起こらない工夫もなされています。しかし、こうした処方時だけでなく、調剤時や配薬時などにも十分な確認が必要となります。
このほか、2017年には同じ泌尿器科で使用されるザイティガ錠(アビラテロン酢酸エステル)とザルティア錠(タダラフィル)の取り違え報告がありました。また、抗凝固薬のリクシアナ錠(エドキサバントシル酸塩水和物)と難吸収性リファマイシン系抗菌薬のリフキシマ錠(リファキシミン)では、取り違えに伴う死亡例も報告されています。

与薬の最終実施者としての目が重要

近年では病棟薬剤師の配置も増えていますが、注射剤の調製や副作用の確認などは看護師が担っているケースも少なくありません。医療安全の観点から、取り違えが起こらない工夫はなされているものの、最終的に与薬を担う看護師の目が重要となります。
また、病棟で看護師が内服薬の管理を行う場合、指示受けから薬剤の受け取り、補完、配薬、患者への与薬、観察と、多くの手順があります。そのなかでも別の患者さんの薬剤との取り違え、薬剤量の間違い、用法間違いなどが発生する可能性があります。
PMDAでは、こうした現場からの報告による薬剤の取り違えについての情報提供を行っています。要因や対策の参考になる事例も多いので、随時ウェブサイトを確認して現場に周知するようにしましょう。

参考
PMDA(医薬品医療機器総合機構):医薬品の適正使用等に関するお知らせ

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