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医療用粘着テープの取り扱い(皮膚保護の観点から)

看護あるある 手技Q&A > 日常の医療処置 編

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カテーテルを固定していたテープをはがしたら、患者さんの皮膚が真っ赤に・・・。
どうしたら予防できるのでしょうか?

医療用粘着テープによる皮膚障害を防ぐためには、テープの種類や貼付部位の選択の段階から注意が必要よ!

リコ:カテーテルを固定していたテープをはがしたら、その部分の患者さんの皮膚が真っ赤になっていて、とてもかゆそうでした。
申し訳ない気持ちでいっぱいです。
いつも通りにテープを貼ったはずなのに、どうして皮膚障害が起こってしまったのでしょうか?

ヨシミ:テープによる皮膚障害の原因には、いくつかのことが考えられるわ。
なぜ皮膚障害が起こってしまったのかを考えて、次は予防できるように改善していきましょう!

テープの種類と貼付部位の選択が大切!

CVポート(リザーバー)は従来、中心静脈カテーテルと並んで高カロリー輸液(中心静脈栄養)の投与ルートとして使われていたけれど、近年では抗がん剤の投与ルートとしても一般的になっているわね。

皮膚障害を予防するためには、まずはテープ選びを間違えないことね。
医療用粘着テープには、大きく分けると2つのタイプがあるの。
どちらが適しているか、そのつど考えて選択する必要があるわ。

まずは、テープの粘着剤がゴム系のもの。
といっても、それだけでは粘着特性が足りないから、ラテックスなどが配合されていることが多いわ。
気管挿管チューブなど、しっかりと固定する必要がある場合によく使うわね。
伸縮性があるから、関節部などにも適しているわ。
ただ、はがすときに皮膚への物理的な刺激が強かったり、ラテックスに対してアレルギー反応が起こるリスクがあったりと、使うときには注意も必要よ。

もう一つは、粘着剤がアクリル系のものね。
粘着力はゴム系より弱めだけれど、皮膚への刺激が少ないの。
ガーゼやドレーンの固定など、張り替える頻度が高いケースには、アクリル系のほうが適しているといえるわ。

もちろん、テープを貼る適切な部位の選択も大切。
何度も同じ部位にテープを貼ると表皮剥離が起こりやすいから、貼付ごとにわずかでも部位をずらす工夫が必要よ。
どうしても同じ部位に貼らざるを得ない場合は、皮膚被膜剤や皮膚保護材を使うことも検討してね。

貼付部位が決まったら、その部分を低刺激性の石けんなどで清潔にしておきましょう。
汚れが残ったままテープを貼ると、アレルギー性接触皮膚炎が起こりやすいといわれているからね。
洗うことが難しい場合は、泡立て不要の清浄剤を使ってもいいでしょう。
ただ、すでに表皮剥離やびらんがあるときは、洗浄剤を使うと患者さんに痛みを与えてしまうから、人肌程度に温めたお湯や生理食塩水を使うのがいいわね。

また、皮膚に水分が残っていると浸軟の原因になってしまうわ。
皮膚がふやけた状態では、肌が本来持っているバリア機能が低下してしまうの。
テープをはがすときに角質もはがれやすくなってしまうから、必ず乾いたガーゼなどで水分を十分に拭き取るようにしましょう

皮膚に負担の少ないテープの貼り方とは?

テープを貼るときに注意したいのが、皮膚に過度の緊張(テンション)をかけないということ。
テープを引っ張りながら貼ると、皮膚表面に持続的に引っ張られる力がかかるから、時間がたつと靴ずれのような水疱ができてしまうこともあるわ。

もちろん、圧迫固定のためにあえて緊張をかけることもあると思うけれど、24時間以内に一度はテープをはがして緊張を解除してからテープを貼り直すことを忘れずにね。
肘や膝などの関節部にテープを貼るときも、少し関節を曲げた状態で貼るなどの工夫が必要よ。

それから、私がカテーテルを固定するときに行っているのが、テープをカテーテルに巻きつけるように一周させてから皮膚に貼る方法よ。

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皮膚への負担が少なくなるうえ、テープもはがれにくくなるの。

最後に、テープをはがすときまで心配りを忘れずにね。
テープ周囲の皮膚を指で押さえながら、愛護的にゆっくりとはがすのよ。
このとき、つまんだテープを反対側に引っ張り、角度を大きくつけることで、表皮剥離を軽減できるわ。


なるほど。
これまで、テープがはがれにくいかどうかばかり考えていましたが、患者さんの皮膚にどんな影響があるのかということにも、ナースとして配慮するのは当然ですよね。

粘着力の強弱はもちろん、肌に合う/合わないという問題もあるわよね。
皮膚が弱い患者さんなら、なおさら注意する必要があるわ。
患者さんに余計な負担をかけないように、細かいところまで気配りできるといいわね。

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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