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看護あるある手技Q&A 乳児や高齢者の意識レベルの評価

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乳児や高齢者の意識レベルを正しく評価するにはどうしたらいいですか?

JCSやGCSで評価する際の、一般成人とは異なるポイントを押さえておきましょう。

リコ:小児科に勤めている看護師の友人が、「赤ちゃんのバイタルを取ったり、意識レベルを評価したりするのが大変!」とこぼしていました。
言葉の通じない赤ちゃんを相手に、どうやって意識レベルを判断するのでしょうか?

ヨシミ:今回は乳児や高齢者について、意識レベルを正しく評価するためのポイントを学びましょう。

赤ちゃんのためのJCS/GCSとは?

まずは乳児の意識レベルについてだけれど、成人や年長の小児とは同じように評価できない点もあるから、スケールにも工夫が凝らされてきたわ。
ジャパン・コーマ・スケール(JCS)とグラスゴー・コーマ・スケール(GCS)は以前にも説明したけれど、実は乳児版もあることを知っていたかしら(表1、2)。

表1 ジャパン・コーマ・スケール(JCS)乳児用改訂版

※太字は一般的なJCSとは異なる部分。

一般的なJCSと比較すると、IIとIの項目に違いがあるわね。
例えば、「普通の呼びかけで容易に開眼する」であったところが、「飲み物を見せると飲もうとする」になっているわ。
赤ちゃんが本能的に乳首を求める能力を利用して、覚醒の度合いを判断しているわけね。
また、赤ちゃんに名前や生年月日を言ってもらったり、見当識障害があるかを判断したりするのは難しいから、最も近しい存在である母親と目が合うか、あやしたときの反応はどうか、といったことを観察するのよ。

表2 グラスゴー・コーマ・スケール(GCS)乳児用改訂版

※太字は一般的なGCSとは異なる部分。

GCSでは、言語反応(V)の項目に注目してみて。
大人のような応答や会話はもちろん、まだ単語も話せない乳児に対しては、機嫌のよさや、痛み刺激への反応によって発語の状態を判断していくのよ。

意識レベルの評価では「いつもとの違い」が重要

一方、高齢者は意識障害を起こしやすくなっているから、その意識レベルを評価する力も磨いておかなきゃね。
高齢者の意識障害の原因は、脳血管障害や感染症、低体温など多岐にわたるわ。
薬物中毒による意識障害も引き起こしやすいから、服用している薬剤の確認も忘れずに。
さらに、軽度の意識障害は、うつ状態やせん妄などとの鑑別が必要ね。

認知症を発症している場合などは、意思疎通が難しいケースもあるはず。
普段の様子を知らないと意識レベルを正確に判断するのは難しいから、ご家族や施設のスタッフなどに「何かいつもと違うことはありませんか?」と確認するようにしましょう
情報収集を怠り、「認知症だからいつもこんな様子だろう」と軽い気持ちで推測するのは厳禁よ。
「いつもとの違いを」意識することは、高齢者に限らず、意識レベルの評価においてとても重要なことなの。

高齢者には一般用のJCS/GCSを用いるけれど、運動反応(M)の評価を誤ってしまう人が多いようだから、ポイントを伝えておくわね。
「手を握ってください」などと呼びかけてその通りに行動したとしても、それがM6(正常な自発運動)であるとは限らないの。
頭で理解して起こした行動ではなく、把握反射によるものかもしれないでしょう。

M6は「命令に従うことができるか」が重要だから、「手をグー、パーしてください」といった声かけをする必要があるのよ。
同じ理由で、「目を開けてください」というだけでは十分でないから、「目を開けて、閉じてみてください」としたほうがいいわね。


スケールのようなツールがあっても、それをどう使いこなすかが問われるところですね。

ベッドサイドでのアセスメント能力は看護師として必須だから、臆せず場数を踏みながら伸ばしていきましょう!

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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