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フードプロデューサーをコンサルタントに迎え、さらに進化した介護食のこれからとは?

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“前回に続き、セントケア・ホールディング社フードサービス開発部課長の鈴木正仁さんと管理栄養士の近藤詠子さんから、フードプロデューサーの多田鐸介氏を迎えて進化した介護食についてお話を伺います。

近藤詠子さんと鈴木正仁さん

―あえて外部に介護食のコンサルタントを依頼されたのはなぜですか?

鈴木:正直なところ、10年以上にわたり社内でメニュー作成を続けてきたため、どこかでマンネリ化してきた部分も否めませんでした。そこで「外部の風を取り入れよう。しかも、一流の方を」ということになり、シェフでありながら介護食や病院食のコンサルタントとして活躍されている多田鐸介氏に依頼し、昨年6月から顧問契約を結ぶことになりました。

調理人の世界では、病院などの食事は「化け食」と呼ばれて敬遠されがちです。つまり、調理人からすれば、こだわりをもって作った料理の味付けや形状などが大幅に変えられてしまうということですね。でも、そうした食事を必要とする方こそ、普通の人以上に食を楽しみにしているのもまた事実。柔軟な考えとプロの技術をもつ多田氏の参画を得られたのは、願ってもないことでした。

近藤:多田氏の言葉を借りると「料理はサイエンス」。なんとなく経験に基づいてやってきた部分に関して、科学的な根拠に基づいて指導してもらえるため、とても勉強になります。例えば、劇的な変化があったのが肉や魚の下処理です。これまでは、何の疑いもなく塩と酒に漬けていました。でも、多田氏に「塩と砂糖で下処理しましょう」と言われ、やってみると本当に軟らかくなったので驚きました。臭みもなく味がしみ込みやすいため、調理時間も短縮されました。特に、硬いと不評だったブリの評価が一変し、最も喜ばれるメニューの一つに。さんざん試行錯誤してうまくいかなかったことが、プロの一言で解決した一件ですね。

―今後、さらにクオリティを上げていきたい点はありますか?

鈴木:施設の厨房に立つキッチンスタッフのスキルをさらに向上させていきたいですね。まずは、美味しく調理できること。昨年、あえて献立の数を45種類(昼食、夕食それぞれ)に半減させたのですが、同じメニューの調理頻度を増やすことで、よりクオリティの高い味に仕上げていきたいという狙いがありました。

さらに、無駄のない調理工程を覚えたり、盛り付けを工夫したりといった点も大切です。特にミキサー食では、複数の食材をまとめて混ぜてしまうと、茶色っぽく食欲をそそらない見た目になってしまいます。最低でも1皿に2色以上となるよう、食材を分けてミキサーにかけたり、ソースやあんかけを使って色どりを鮮やかにしたりといった工夫が必要だと考えています。

近藤:調理工程については、私たち栄養管理士の努力も重要ですね。主菜に下茹でやカットなど工程が多いときは、副菜はシンプルなものにするなど、工程を効率化することで、盛り付けまで手がかけられるようになるんです。

「美味しいのは当たり前」を前提として、さまざまなお客様に個別対応していく姿勢には頭が下がりました! 皆さんが働く職場で提供される食事と比べて、考えさせられるところもあったのではないでしょうか?”

前編はこちら
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