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褥瘡ケア(ドレッシング材の使い方)

仕事に役立つ看護手技 > 疾患・部位別の看護 編

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褥瘡のある患者さんにドレッシング材を使うとき、どんなタイミングで交換したらいいのか、いまいち分かりません・・・。

ルーチンで交換する姿勢はよくないわ。
特に滲出液の量を目安に、ベッドサイドの観察に基づいて判断していきましょう!

リコ:褥瘡などに使うドレッシング材にはいろいろな種類がありますが、どのように使い分けているんですか? 指示されたものを貼り、雰囲気で交換しているだけの私なので、さすがにどうかと思いまして・・・。

ヨシミ:何かが違うんだろうけれど、何が違うか分からないというわけね。今回は、その辺りを学んでいきましょう!

ドレッシング材にはどんな種類がある?

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まず、あらためてドレッシング材(創傷被覆材)とは何かということだけれど、「創面を覆い、創部を保護して疼痛を緩和させるとともに、創部の湿潤環境を維持して肉芽形成・表皮化を促すために用いる衛生材料」ということね。

創部の湿潤環境を維持して肉芽形成・表皮化を促す」というのが大きなポイント。
創傷や熱傷、褥瘡に関して、水道水でよく洗い、消毒せず、乾燥させないようにうるおいを保つことで治療する方法を「湿潤療法」というけれど、ドレッシング材はこれを実現するための道具として使われているわけね。

昔であれば、消毒したうえでガーゼなんかで覆っていたから、肉芽形成や表皮化は遅くなるわ、はがすときは猛烈に痛いわで、患者さんは大変だったんだから。
そういう私も「消毒にガーゼ」を信じて疑わなかったわけだけれど・・・。
とにかく、患者さんに福音をもたらしたドレッシング材のことをちゃんと知って、効果的に使いましょう!

さて、ドレッシング材にはいろいろな種類があるから(下記)、それぞれどんな機能があって、どんな目的で使われているのか、理解することが大切よ。

どのドレッシング材を使うかは、褥瘡の形状、大きさ、深さなどから決めるけれど、最も判断を左右するのは滲出液の量だといえるわ。
基本的には、滲出液の少ないものから、ポリウレタンフィルム→ハイドロコロイド→ポリウレタンフォーム→アルギン酸塩被覆材という順で変更していくのよ。

ポリウレタンフィルム
片面が粘着面となっている透明なフィルムで、酸素や水蒸気を通す。
出血を伴わない創面、ステージ1の褥瘡、褥瘡の予防などに使われる。

ハイドロコロイド
外側が防水層、内側が親水性コロイド粒子を含む粘着面になったシート材。
滲出液が少なく、真皮または皮下組織に至る創で使われる。

ポリウレタンフォーム
外側が防水層、内側が非粘着面で、間に親水性吸収フォームが挟まれている。
滲出液が中等量で、皮下組織に至る創で使われる。

アルギン酸塩被覆材
海藻のコンブから抽出されたアルギン酸塩を繊維状にして不織布にしたもの。
アルギン酸は自重の15~20倍の水分を吸収し、滲出液などのナトリウムイオンを含む水分を吸収するとゲル化する。
滲出液が多い創が適応となる。

交換のタイミングは一律で「○日ごと」?

ドレッシング材の交換時期は2~3日が一つの目安といわれているけれど、「一律に○日ごと」というように機械的に判断してはダメよ。

例えば、ハイドロコロイドなら滲出液を吸収してゲル化した部位が白くなって膨らんでくるけれど、それがシートの縁まで1~2cmのところへ達したとか、ベッドサイドの観察に基づく判断基準をもっておくことは必要ね。

もちろん、滲出液が漏れ出す前に交換したほうがいいわよ。
漏れ出した滲出液によって周囲の皮膚が浸軟を起こし、脆弱な状態になってしまうこともあるから。
いつから貼付しているのか別の看護師にも分かるように、ドレッシング材の表面に油性マジックで貼付日を書いておくといいわね。

滲出液が多くて容易に漏れ出してしまう場合は、そもそもドレッシング材の選択が適切でない可能性も考えられるわ。
また、褥瘡に感染が生じていたりすることもあるから、医師と相談しながら注意深く検討していきましょう。

褥瘡のような壊死組織は細菌が繁殖する温床になりやすく、感染が生じていると多量の滲出液が出て創傷治癒を遅らせるから、その場合はドレッシング材の使用をやめる判断もあり得るのよ。


ドレッシング材の交換もルーチンでやっていてはダメで、看護師としての観察が欠かせないというわけですね。

そうそう。
滲出液の性状や臭い、量なども経時的に確認して、ドレッシング材の使用が創傷治癒につながっているか、しっかりとチェックしていくのよ!

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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