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ディスポ製品の使い回しNGはなぜ?

仕事に役立つ看護手技 > 感染管理 編

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ディスポーザブル製品は、なぜ使い回してはいけないのでしょうか?

再使用に耐える設計がされていないため、医療事故につながるリスクがあるからよ。

リコ:ディスポーザブル製品(ディスポ製品)は、一度使ったものを再使用してはダメということですよね。
でも、しっかりと洗浄や滅菌をすれば、たまには状況に応じて再使用してもいいのでは? 私の“もったいない精神”がうずくのですが・・・。

ヨシミ:「たまには」とか「もったいない」とか、そういう話ではないのよ! そもそもディスポ製品は、再使用しないことを前提に作られているの。
洗浄・滅菌して何度もディスポ製品を使い回し、大きな問題となった事例もあるのよ。

ディスポ製品が単回使用なワケとは?

ディスポ製品は「単回使用医療機器(医療器具)」とも呼ばれ、その名の通り一度限りの使用を前提として作られた製品よ。
シリンジや注射針、カテーテルなどが代表的なディスポ製品よね。
ディスポ製品のメリットとしては、いつも清潔な状態で使えることで感染予防効果がある、使い捨てられることで業務の効率性がアップする、安全確保に必要なコスト(お金や労力)を削減できるといったことがあるわ。
医療の進歩に伴って、ディスポ製品の種類は増加傾向にあるそうよ。

なぜ、ディスポ製品が一度しか利用できないかというと、構造が複雑で適切に洗浄・滅菌することが不可能だからよ。
逆に、リユース製品であれば、分解するなどしてきちんと洗浄・滅菌できるよう作られているわ。
また、洗浄・滅菌といった再生処理の工程に素材が耐えられないからという理由もあるわ。
例えば、熱を加えることで変形したり、作動不良などが起こったりするおそれがあるわけね。
つまり、ディスポ製品はあくまでも「一度使用したら廃棄する」ことを前提にして作られたものなの。

ディスポ製品の再使用を規制する法律はないものの、厚生労働省医政局長から複数回にわたって通知が出されているわ。
そのなかでは、「感染の防止を含む医療安全の観点から、その種類を問わず、添付資料で指定された使用方法等を厳守するとともに、特に単回使用医療機器(医療器具)については、特段の合理的理由がない限り、これを再使用しないよう・・・」と注意喚起がなされているの。

使い回しが発覚して問題になったケースも・・・

ところが、コスト削減の意識もあってか、ディスポ製品を洗浄・滅菌することで何度も使用している医療施設もあるという話よ。
ある研究報告によれば、電気メス、スキンステープル除去機、ドリルの刃、内視鏡手術に使用する鉗子や剪刀などが再使用されていたそうよ。
確かにコスト削減の意識は大切だけれど、ディスポ製品を使い回す方向へ行くのであれば、判断が間違っていると言わざるを得ないわね・・・。

実際、ディスポ製品を使い回しが発覚して問題化した事例もあるの。
ある病院では、単回使用の電極カテーテルやアブレーションカテーテルの一部を担当医の判断で滅菌し、少なくとも5年間にわたって再使用していたことが発覚したわ。
今のところ健康被害は見られないというものの、やはり不適切よね。
カテーテルの内側は洗浄も滅菌も難しいはずだし、再生処理の工程で強度が弱まれば、患者さんの体内でカテーテルが破損するおそれもあるわ。
このケースでは、厚生局や保健所の立ち入り検査があり、行政指導も行われたそうよ。

ちなみに、最近ではディスポ製品の種類が急増し、なかにはリユース製品と形状や機能が似ているものも存在するわ。
ディスポ製品とリユース製品を誤認して、ディスポ製品を再使用しないように注意が必要よ。
ディスポ製品の使い回しが患者さんの感染リスクを高めたり、思わぬ医療事故につながったりすることを、あらためて医療従事者は肝に銘じる必要があるんじゃないかしら。


見た目的にはきれいで問題なさそうに見えても、ディスポ製品の使い回しは、感染拡大など大きな医療事故につながりかねないということですね。

ディスポ製品はあくまでも「使い捨てる」という原則を忘れず、きちんとした手順で処理することを心がけてね。

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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