リクルートの看護師転職パートナー ナースフル

閉じる

明日役立つ手技から働き方、医療ニュースまで、看護に活かせる情報をお届け ナースフルマガジン

クイズで学ぶ看護手技:持続的導尿時の感染予防

看護あるある 手技Q&A > 感染管理 編

当コンテンツは株式会社 リクルートメディカルキャリアが運営する「ナースフル」というサイト内のコンテンツです。
もし、当コンテンツに関してご不明な点がある場合は、こちらの運営者情報ページからお問い合わせください。


うちの病棟で膀胱留置カテーテルを必要とする患者さんが増えてきました。
逆行性感染が起こらないように注意しなければなりませんね。

膀胱留置カテーテルによる持続的導尿は、感染リスクが高い処置の一つ。
感染リスクを下げるポイントをクイズ形式で確認しましょう!

手技の概要

持続的導尿は、膀胱内にカテーテルを留置して排尿をサポートする処置です。処置が必要となるのは以下のような場合です。

  • 排尿困難を抱えている場合
  • 術後で安静が必要な場合
  • 厳密な尿量測定や水分出納管理が必要な場合
  • ひどい褥瘡に加えて尿失禁があり創部の清潔を保つ必要がある場合
  • 終末期において本人の苦痛を緩和する必要がある場合 など

1.準備

まず、キットの滅菌包装に破損や汚れがないことを確認します。
感染予防の効果を高めるため、カテーテル挿入前に陰部洗浄を実施。
カテーテル挿入者は手指洗浄したうえでキットを開封し、カテーテルを固定するバルーンに蒸留水を注入し、漏れがないかを確認します(確認後、蒸留水は吸い取っておきます)。
蓄尿バッグのクレンメは閉じておくことを忘れずに。

2.手順

患者さんが安楽な体位になるよう調整し、陰部洗浄を行います(可能であればシャワーを済ませてもらう)。
カテーテル挿入者は手指衛生を行った後、キットを開封します。
カテーテルと蓄尿バッグを接続し、バルーンに破損がないかを確認。
カテーテルにリドカインゼリーを塗布し、尿道口から挿入します。
男性は20cm、女性は5~6cm程度挿入して尿の流出を確認し、さらに2~3cm進めてからバルーンを膨らませます。
カテーテルを軽く引っ張り、抜けないことを確認したらテープで固定します。

3.観察

膀胱内は通常は無菌ですが、カテーテルが24時間留置されていると常に膀胱と外界がつながり、細菌がカテーテルを伝うことで感染リスクが高まります。
そのため、常に感染リスクを念頭に置いてバイタルサインや尿の状態を確認しましょう。
体温はいつも通りか、頻脈になっていないか、採血結果でWBCやCRPが高くなっていないか、尿量は減少していないか、尿の混濁はないか、尿臭に変化はないか・・・といったことから感染徴候をアセスメントできます。
チェックシートなどを用い、各勤務帯で継続的にチェックできるようにしましょう。

また、カテーテルを通った尿は蓄尿バッグにためられますが、バッグがカテーテル挿入部よりも高い位置にあると尿が逆流して感染リスクとなるので、蓄尿バッグは必ず挿入部よりも低い位置にあることを確認しましょう。
患者さんが移動する際にも逆流の可能性があるため、備え付けのロックやコッヘルで対応します(うっかり自分のポケットからコッヘルではなくハサミを出さないよう注意しましょう)。

クイズで学ぶ!持続的導尿時の感染予防

Question1:陰部洗浄について正しいのはどれ?

1.しっかりと清潔を保つため、毎回消毒液を使用する。
2.洗浄に使用するボトルは、多くの患者で使い回さず、1人ごとに交換する。
3.洗いすぎは逆効果になるため、膀胱留置カテーテルの交換時のみ陰部洗浄を行う。

しっかりと清潔を保つことは重要ですよね。
でも、洗いすぎがよくないと言われれば、そうかもしれないし・・・。

Answer 2

解説
カテーテルを通して膀胱内へ細菌が侵入しないよう、陰部洗浄で清潔を保つことが重要です。
毎日の石けん洗浄が基本であり、消毒薬を使用しても感染症の減少に差がないことがわかっています。
よく泡立てた石けんで洗い、微温湯でしっかりと流します。
洗浄の際、カテーテルが引っ張られると抜去のリスクがあるため、片手で固定しながら行います。
また、洗浄に使用するボトルは、水の跳ね返りを受けたり、気づかないうちに不潔部に触れたりしていることがあります。
同じ患者さんに使用する場合であっても、毎回清潔なものを使用しましょう。

Question2:膀胱留置カテーテルの交換について正しいのはどれ?

1.汚れが目立たなくても2~4週間ごとに交換する。
2.抜去・挿入は患者の負担になるため、異常がある場合のみ交換する。
3.できるだけスムーズに交換を完了できるよう、患者のベッド上にキットを広げる。

侵襲のある処置は、できるだけ行わないようにしたほうが患者さんのためになるのかしら?

Answer 1

解説
毎日の陰部洗浄に加えて、カテーテルそのものを交換することで感染リスクを下げることができるため、特に異常やトラブルがなくても定期的に交換します。
交換時期がわからなくなることがあるので、蓄尿バッグにカテーテルの挿入日を記載しておく、処置板など看護師全員が確認できるところに次回の交換日を記載しておくなど工夫しましょう。
また、スムーズな交換が患者さんの負担を軽くすることは確かですが、感染予防を徹底することのほうが優先度は高くなります。
ベッド上は必ずしも清潔とは言えませんし、患者さんが体位を変えてキットに触ってしまったらキットの清潔が保てなくなります。
オーバーテーブルの位置や高さを工夫して、安全かつスムーズに交換できるようにしましょう。


看護師の技術と心がけで感染リスクを大きく下げられるわけですね。

感染予防の根拠を理解しておけば頭に残りやすいし、身体も自然と動くようになると思うわ。

ナースフルでは働く看護師さんを応援しています。
転職についてお悩みの方はこちらのフォームよりご相談ください。

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

TOPへ